法术

火をみよう

先日、キャンプ慣れしている人の中に混ざってキャンプへ行きました。
滞在中はずっと気持ちのよい青空。何もかもが完備され洗練されたキャンプ場で、アウトドアといえども不自由なく過ごせて、外が家のようでした。

一緒に行ったベテランキャンパーが「キャンプは焚き火が一番いいんだよね」と。キャンプでの楽しみといえば、自然の中で食事をすることはもちろんですが、確かに一番の醍醐味は焚き火かもしれません。気兼ねすることなく火を焚き、からだ中で火を感じることができるのはキャンプならではです。暗い中で炎の程よい明るさとパチパチと音を立てながら自然に醸しだされる心地よい雰囲気の中にいることは本能的にリラックスモードがオンになります。

私にとって焚き火は誰かと沈黙や間を共にできるということも心地の良さの一つ。普段の社会生活の中だと、なるべく沈黙を避けようとしたり、話題を振ったり、間をつなぐことに頑張ったり、私も時にそういうことにエネルギーを注ぎます。でも焚き火を囲みながらの会話だと、自然と人の目線は火に向かい、会話の合間合間で相手を見ながら話す。時折の沈黙やその間は焚き火がつないで自然といい演出をしてくれるのがとても心地よい。ひとりでキャンプに行く時はきっと焚き火が手伝って自分との対話にになるんだろうな。…内観がどんどん進んで楽しそう。

火の揺らぎは人の内面みたいだなとも思う。自分の心を観察すると表面は一定に見せていても内側は一定ではないなぁ、とよく感じるし、常にゆらゆら、穏やかになったり、激しくなったり、一定になったり、何かに集中して張り詰めたり…そんな心?精神?の揺らぎのようなものが可視化してるようにも感じます。常に一定しているものよりもゆらゆらと揺らいでいること自体が自然の状態ってことなのかな。だとしたら、気持ちが揺らぐことに必要以上に一喜一憂感しなくてもいいということかも。

今回のキャンプで一緒にいったメンバーのあるひとりが「空があって、大地に触れて、水があって、、、5大元素に触れることができるキャンプ、そりゃあ〜流行るわけだ。今のご時世、みんな自分を整えたいんだよね。」笑いながら聞いていたのですが、まさにその通りなんだろうなと思い、その言葉が妙に心に残っていました。

この世の万物の基本物質とされている5大元素「空・風・火・水・地」それらをバランスよく家の中に取り入れると自然エネルギーとつながって気がよくなり、その結果運気も上がる。風水や自然界の教えのお話で聞いたことがあります。やっぱり人も自然の一部。風水や自然界のエネルギーの知識がなくても、誰かに何かをいわれなくても、人は勝手にそういうものを求めるものなのだろうな。

法术04