綴る

10年でわかること

ハイデルフォーラム21のトークイベント終えてきました。なるべくいつもの自分たちで話をしようと気持ちをリラックスさせ、本番に臨みました。大勢の人前で話すのは慣れてはいませんが、緊張だけに気持ちを奪われることなく、みんな平常心も持ったまま話すことができたのではないかなと思います。

篠原紙工の10年を75分(しかも5人)で話すのは話しきれない…とは思いましたが、聞きに来てくださった方々へ何かしらは持ち帰ってもらいたいという気持ちで言葉にエネルギーをのせてお話しさせていただきました。参加してくださった方々で、もしこれを読んでくださっている方がいるのであれば、この場でお礼を申し上げたいと思います。ご参加ありがとうございました。

頭真っ白になることなく、5人で話せた一つの理由に、朝礼があるのかな、と後々に思いました。篠原紙工は朝礼にも過去色々な時代がありまして、2025年の現在は毎週水曜日の9時から約1時間、案件の共有や業務のこと、最近の出来事、色々話す時間にしています。私はこの「朝礼」だけは必ずやることを提案していて、10年間で形を変えながらも続けてきました。(もうやめたい、と思ったこともありますが。)自主的にみんなの前で話すということに個人の成長の要素を感じています。最初は緊張や照れ、どう思われるか怖くて話せないという人がほとんどですが、多人数の前で自分の考えを話すということは自分にとっても大事な行為だと思うのですよね。緊張する、どう思われるか怖い…それもすごくわかります。だ、が、その先に色々ご褒美があるのです。

自分の考えをまとめる、理解する、今度はそれを相手に伝わるように自分の言葉で順序立てて話す。すると自分でも話しながらその言葉を聞いているので言ったことに対して自然と自覚や覚悟のようなものも生まれてくると思うのです。逆に相手に通じないような言葉しか出てこないということは自分の中でも理解や整理ができていない、そうすると相手もどう返事していいかわからない、なんとなくな会話になってしまう。でも、それでもいいからみんなの前で話せる環境、話せる自分、受け入れる仲間、であることを理想としています。

人にはそれぞれ自身の内面の拡大・発展には時間も要するものですが、朝礼は自分の考えを表明する稽古場としてはとてもいいと思います。私自身も毎週水曜日は稽古です。話すだけでなく、聞くという行為も深く、相手が何を目的に発信しようとしているかは口から出る言葉だけでなく、目つきや表情、態度、声のトーンや言葉の選び方にも出るものです。そこをしっかりとキャッチすることが聞くことだと思っているので感覚を敏感にさせておく必要があります。とここまで書いていて、私の欠点はというと、すごく単純な日時や時間の発表を私の耳は拾いきれないことが多いのですよね…。「何日の何時だったっけ?」と再度聞いてしまいます。コイツ、一番話聞いてないなと思われてしまいそうですが、そう思われても仕方がありません。謝りながらもう一度教えてもらいます。その時はメモメモ忘れずに。

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