法术

料理をする


コロナと共にの2020年の師走。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
篠原紙工は大忙しな日々を送っています。仕事があるのはありがたいことではあるけれど、朝から晩までずっと手を動かしている状態。
制作チームのメンバーは夕飯もままならず、夜は途中で抜けてコンビニへ。もしくは食べない?コンビニが悪いとは言わない、時には断食状態も悪いとは言わない…でも、こんな状態が続くことは心身にとってはストレスになるし、心がすさむのは想像できる。

忙しい(心を亡くす)時って「選択」をすること自体がストレスにならないだろうか?コンビニに行くのですら、まずは、コンビニに行くという決心をする。そして、何を食べようかと考え、決める。少しでも体に良いものなのか?ジャンキーでも食欲を満たすものなのか?飲み物は?甘味のものは?あっ、みんなに差し入れしようかな(いい人…!)などなど、色々と考えるのではないだろうか?
私はそういう細かい選択が時に非常にストレスになるのではないかと思う。そう、選択する(決心する)って結構エネルギーを使うもの。

私は勝手ながらそう考え、会社でみんなの夕飯を作ることにした。できる限りだけど。会社にはカセットコンロと大きな寸胴鍋があるだけ、包丁&まな板、お皿は平皿のみ。過去、お昼にみんなでカレーを食べるという会をしたことがあるのでカレーを作るのには不便はない道具とカトラリーはある。でも毎晩の夕食となると毎日カレーというのもどうなのかと思い、平皿、お椀、鍋、レンジ、炊飯器、のみを駆使した料理を考えました。
これがなかなかネック。
料理はできたとしてもそれを盛るお皿が無いと料理は出せない。平皿でお味噌汁が頂けないように。さすがに私の家から料理用ボウルとヘラを持参はしたけれど、限られた道具や食器の中で料理をするというのも中々面白いものです。物によっては2品同時に作れないのでその日の料理工程を頭の中でしっかり立てていないと後で大変なことになる。
私自身もストレスにならない程度の料理内容、栄養、見た目の色合い、平皿ワンプレートで完結するもの、個人の好き嫌いも考慮するとかなり条件が限られてくる。なんか、パズルをやっているようでした。

人数は4人、多くて6人が入れ替わり参加。今日は夕飯要らないです。と言ってた人も夕方の料理の香りにそそられて「あ〜いい匂い。やっぱり…参加していいですか?」と言ってくれた時、とっても嬉しかった。やっぱり食の力ってすごいと思えたし、その人の五感に私の思いを料理を通して訴えかけることができた気がしてそれが嬉しかった。そして、夕飯の時にささいな笑い話や制作案件の内容を話したりしている風景が見れたのもとってもよかったな。
食べた後はすぐ仕事に戻るという日々で世間が心配するような長時間の飲食とは程遠く…正直、料理を作った側としては、なんだかあんなに試行錯誤して時間をかけたけど食べるのって一瞬で終わるな…と感じましたが。
そんなものよね。

「今日も帰りは22時、23時?…じゃあ会社で夕飯の用意しようか」ではなくて、
「今日は会社で夕飯でも食べて皆んなでお疲れ様しようか」と言えるようにしよう。
これを書いている今日の朝も何作ろうかな…なんて私の中で作戦会議をしていたのですが、「トモコさん、今日は夕飯いらない時間に仕事を終わらせるから。」との連絡。
料理をするのは好き。でも、この連絡の方が嬉しいよ。






法术04