ここ最近のボール紙見本帳

製本会社でしょっちゅう使う紙といえばクラフト紙やボール紙。ボール紙とは、厚紙のことで本の表紙や箱などに使われる芯材紙のこと。
本の本文の厚さ(ページ数など)によって表紙の厚みも変えるので、ボール紙の厚みも実は薄いのから分厚いのまでさまざま。篠原紙工には長年お世話になっているボロボロのボール紙見本帳がありました。ある日、いつものようにデザイナーさんと製本の打ち合わせをしていて、目の前でその見本帳を手にしていた時のこと、デザイナーさんが「え、ボール紙に見本帳なんてあるの?印刷会社にお任せしかできないと思ってた。自分で選べるなら選びたい。」という会話の流れから、そのデザイナーさんと篠原紙工オリジナルのボール紙見本帳をつくることになったのが経緯。
ボール紙見本帳の中にせっかくならば他の紙加工の要素も含め、デザイン事務所の本棚に置いてあっても美しさをキープさせようとしたのでお値段もそれなりになります。(税込22,000円) デザイナーの仕事用品としてつくりましたが、紙を扱うデザイナーとかなり限定されてしまう商品ではあります。それに加え、つくることはできても物売りがあまり得意ではないという弱点がある篠原紙工、なのですが、ボール紙見本帳はスローに売れていて、情報は届く人には届いているのだなぁと感じています。篠原紙工図書室ができてからか?実物を手に取って見ていく方もいるせいか?最近、ボール紙見本帳が立て続けに旅立っています。
売れるたびに、「もしや、あの時に来たあの人か?この人か?ボール紙見本帳を触っていた気が…」と図書室の番頭をしていると想像してしまいます。もし、そうでなかったとしてもご購入してくださった方々にこの場で感謝を申し上げたいと思います。お買い上げありがとうございます。見本帳がお役に立っていることを願っております。