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料理本「魚鬆收到沒(デンブ届きましたか?)」

制作年:
2017
クライアント:
デザイナー 柿沼 充弘 様
技術名:
ドイツ装、糸かがり製本、活版印刷

■プロジェクト概要
_N9A3211.png新規のお客様(デザイナー)より弊社ホームページに台湾で販売する書籍の制作についてお問い合せをいただきました。お客様の話を伺いながら、ご要望にあった仕様、用紙、印刷、製本加工を提案し受注に至りました。書籍の内容は作詞家、作家など台湾で多彩に活躍される鍾慧君様のご両親の出会いのエピソードや思い出を故郷の料理や食べ物を取り上げながら綴った1冊です。

■技術説明
表紙のカバーにはお客様より透明カバーに印刷したものを使用したいというご希望があり、何種類か作成した試作品の中から仕上がりの美しかったGAG-PETシート0.15mmを採用しました。この透明カバーの加工は、0.15mmという薄さのPETシートに折りスジを入れる という事に加えて、透明カバーと表紙のデザインが組み合わさって初めて絵柄として成立するデザインとなっているため、ズレのないよう_N9A3189.pngに折りスジを入れる事が最大の難関であり、職人の長年の経験と高い技術が要求されました。僅かな抜きの力加減によってPETシートに亀裂が入ってしまう事、表紙のデザインと組み合わせた際のズレを無くすために幾度に渡る試作、折りスジ位置の調整、抜き加減の調整を行う事で解決しました。表紙は特Aクッションを2枚合紙し、活版印刷にてタイトルを印刷。表紙はご両親が手紙のやり取りをしていた事から便箋をイメージしたデザインになっています。製本はコデックス装をした見返しと本文に表紙を貼り付けるドイツ装になります。表紙を貼り付ける際にスピンと装飾を兼ねた赤い糸を一緒に挟み、「運命の赤い糸で結ばれた2人」を表現しています。

■その他
本書は台湾と日本で同時発売され、中国語と日本語の2カ国語が併記されています。本書は著者である鍾様のご両親の昔のラブレターから故郷やご両親への想いを綴った書籍です。
_N9A3205.png『母の死後に遺品を整理していた際に、まだ夫婦になる前の父のラブレターを発見。当時離れて暮らしていた父が母へデンブを送り、届いたかどうか伺う「魚鬆收到沒(デンブ届きましたか)」というフレーズから、デンブというありふれた味も、両親にとってはかけがえのない味であったという事が分かりました。そして、この出来事は故郷の味を見直すきっかけとなると同時に本書を作るきっかけにもなりました。』(Facebookより抜粋)
本書には、ご両親の互いを思いやる心や愛、そして著者のご両親への温かい想い、生まれ育った土地への感謝の気持ちに溢れた素敵な1冊です。日本では100部限定で販売されています。

 【仕様】
サイズ: A5
用 紙: <表紙カバー> GAG-PETシート0.15mm厚
. <表紙>特Aクッション 1ミリ厚…2枚合紙 
. <本文>本文+見返し アラベール 菊 76.5kg
印 刷:<表紙カバー>片面特色1c UV印刷
. <表紙>活版印刷 特色1c 
. <本文>オフセット印刷 両面4c
製 本: ドイツ装 表紙+64P
製作部数:800部 

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